「その発注、ちょっと待った!」 若手Webディレクターのありがち制作依頼失敗例5

発注ひとつで、天国と地獄…

色やデザインなどカタチから入ってしまった、優先順位が伝わっていなかったことで大事な機能が抜けた…。Webサイトやプログラムを発注する際に、ありがちな失敗事例とその処方箋を紹介!

ありがち失敗事例1 必要な機能がどこにあるのかわからない…

ECサイトのデザインを依頼。コンセプト、ターゲットなどしっかり決めて、デザイン力に定評のあるデザイン会社にWEBサイトのデザインを依頼したら、カッコいいものが出来上がってきたものの、必要な機能がどこにあるのかわからなかった…。このデザインでは、どこから購入すればいいのかがわからない…。

【処方箋】
「デザイン力に定評がある」と言われた場合、大きく2つの場合があると思います。1つは、ブランディングページなどをつくるのが得意な会社。ムービーなども取り入れながら、イメージを醸成するのが得意な会社です。もうひとつは、機能性を重要視したサイトを制作することが得意な会社。効果が最も出るように、コンテンツや機能を配置するのがうまい会社です。この場合は、ECサイトのデザインということで、

情報設計や機能構築に優れた会社に依頼するべきだったのかもしれません。

ありがち失敗例2 大事なものが抜けていた…

盛り込んで欲しい機能をきちんと伝えたつもりが、あがってきたものを見てみると、大きくしてほしいボタンが小さかったり、重要なボタンの場所がわからなかったり、大事な機能が抜けていた。かなり時間をかけて打ち合わせしたのに…

【処方箋】
「伝えたつもり」はビジネスではNGです。望んだものができなかったのであれば、それは相手にきちんと伝わっていなかったと考えましょう。感覚で話して、お互いに「私はこう思った」では一向に話が噛み合いません。

発注する際に大事なことは、優先順位はデータや書面、リストなどで示し、デザインで迷った際には見てもらえるようにすること。思ったものがあがってこなかった時に、再度、照らし合わせて話ができるものを、発注前に用意することが大切です。

ありがち失敗例3 打ち合わせに実務担当がいなかった…

初めて頼むデザイン会社。打ち合わせに来た担当の人は、とても話がわかる人に見えた。が、いざ仕事が進むと、窓口になったのは実際にデザインをする実務担当者。打ち合わせに来た人に説明した話は全く伝わっておらず、何度かお願いしても思ったようなものがあがってこない…

先方のデザイン担当者なりのこだわりがあるらしく、変更してくれないといった状況にもなりかねませんので、きちんとしたコミュニケーションができるように取り計らうのも大きなポイントとなります。

【処方箋】
営業担当だけが打ち合わせに来ることもありますが、営業はあくまでも営業。プロジェクトを進める際は必ず、制作が始まってから実作業を担当する人に、打ち合わせに参加してもらいましょう。コミュニケーションがきちんととれるか確認できるだけでなく、同じ話を異なる人に何度もする必要もなくなります。

ありがち失敗例4 フタを開けたら運用が大変なサイトに…

素敵なサイトが完成して満足していたところが、いざ運用が始まったら、フォルダ構成がぐちゃぐちゃ、修正が煩雑。頻繁に更新しなければならないページを1ヵ所変更するだけでも、かなりの時間と費用がかかることが判明した。

【処方箋】
サイトは作って終わり、ではありません。いかに日々の運用がスムーズにできるかについても把握したうえで進めましょう。

  1. 更新する際に誰でもわかるようなフォルダ構成を考えておくことが必要です。予め依頼し、すり合わせておくといいでしょう。
  2. プログラムを導入した動きのあるページは、知識がない人には簡単に更新しづらいものです。必要だと判断する際には、それをどういう形で更新・運用するのかまで考えておきましょう。
  3. 実制作が始まる前に、運用フローと作業工数は、必ず図面や数字にして読み込んでおきましょう。

ありがち失敗例5
SEOのことまで話してなかった…

満足いくサイトができたと思ったのに、全く検索にひっかかってこない。
サイトのソースを調べてみると、SEOについて全く無視された作り方だった。

【処方箋】
依頼経験が少ないと、デザインの魅力だけで会社を選んで発注してしまうケースも多いようです。SEOに関する考え方や実績、スマートフォン対応などデザイン以外の重要ポイントについては必ず事前にリサーチし、詳細な説明を受けておくようにしましょう。

細かい部分の判断がつきづらいという場合は、相見積もりをとって複数の説明を聞いたり、知識がある方に意見を仰いだりするといいでしょう。

以上は、Webディレクションによくありがちな失敗例です。きちんとサイトの目的を明確にして戦略に沿って構成し、運用方法やSEO、Webプロモーションも視野に入れたうえで、1つ1つ計画的に進めましょう。

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