変革の時代に突入!国内・海外の「総合広告代理店」売上高ランキングをチェック

国内と海外の大手広告代理店、売上高ランキングまとめ

国内の1位・2位について、知らない人はいないだろう。電通が不動の1位、2位は博報堂。3位以下はアサツー ディ・ケイ(ADK)、大広、JR東日本企画と続く。

電通は、海外ランキングでは現在5位。その上にいるのは、WPP(イギリス)、オムニコム(アメリカ)、ピュブリシス(フランス)、インターパブリック(アメリカ)の4社だ。

従来は、国内メディア広告の収入がメインとなるドメスティックな市場だった広告代理店業界は、1990年代以降、海外代理店の参入の動きが徐々に加速し、「統合・提携の時代」に突入している。

ADKは、イギリスのWPPグループや中国の新華通信社と業務提携し、大広は「インターパブリック・グループ」「ロウ アンド パートナーズ ワールドワイド」と提携。

2003年には大広、読売広告社、博報堂が、持ち株会社「博報堂博報堂DYホールディングス」を設立。2006年には日産自動車のみを担当していた博報堂の子会社「博報堂ジーワン」と「TBWA/JAPAN」が統合。「TBWA/HAKUHODO」としてリスタートしている。

海外展開を強化する電通

国内では圧倒的に強かった電通は、ここ数年、20社にも及ぶ海外の代理店を次々と買収。2013年には英国大手のイージス・グループの買収が完了し、2015年、「電通イージス・ジャパン」に社名変更している。この買収は、海外ではさほど知られていなかった彼らが世界5位に躍り出る原動力となった。

これらの動きが起こった背景にあるのは、「メディアの広告枠販売の限界」「ネットメディアの台頭」「広告戦略の多様化」だろう。日本におけるメディアの広告枠を占有していた国内大手代理店に対して苦戦していた海外代理店は、ネットメディアの浸透が進むと、続々と日本に参入。

多岐に渡る広告手法を組み合わせて効果につなげる新しいマーケティング戦略を展開するようになり、メディアにおける既得権を抑えておけば安定的に運営していける業界ではなくなっている。

資本提携、業務提携の動きは、双方の強みを活かして新たな市場を開拓していかなければ残れないことを示している。

海外での知名度を高め、世界展開を進める電通が強いのか、あるいはオリジナリティのあるブランディング施策、ネットメディア戦略を開発してシェアを伸ばすグループが出てくるのか。

それぞれの代理店が注力する戦略をウォッチするとともに引き続き、「日本×海外代理店連携」の次なる動きに注目したい。

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