「転職の際に英語力があると有利」
という話は長年言われていますが、
AIによる翻訳能力の技術が向上した今も、転職の際における英語力の市場価値は
変わらないどころかむしろさらに増しています。
さらに近年では外資系企業のみならず国内企業でも英語力が求められるようになりました。
大手経済情報出版会社ダイヤモンド社によれば
英語力があるだけで年収が30%も変わるといわれています。
(参考:ダイヤモンドオンライン『英語力のあるなしで年収は30%も違う!?押し寄せるグローバル転職の波に勝つ人、負ける人)』
しかし一方で、
「今から英語力つけるのも大変じゃないのか」
とお考えの方もいると思います。
しかし、近年色んな英語教材が出てきているため、効率的に転職に必要な英語力を身につけることができるようになっています。
実際に3~40代でも英語力を身に付けて転職で大幅に収入をアップさせたという例はたくさんあります。
この記事では、転職における英語力の価値や実際に転職時に必要な英語力の身に付け方について解説します。
Contents
近年は外資系企業のみならず国内企業でも英語力が重視されている
冒頭に述べたように転職における英語力は以前から重要視されていました。
しかし業界的に英語力が必要とされていたのは外資系企業やグローバルに展開する金融やメーカー、商社などに限られていました。
ところが近年では国内企業もグローバルに展開するようになったり、
業界としても人材業界やインターネットやモバイルなどの通信業界でも海外進出を行うようになり、より幅広い企業や業界で英語力が求められるようになりました。
実際にはGREE、DeNA、サイバーエージェント、リクルート、インテリジェンス、エンジャパンなどが海外への事業進出や海外M&Aなどを積極的に展開しています。
このように英語力が重要視される傾向がより強まっていますが、
一方でビジネスで十分使える英語が扱える人材は市場には足りておらず、
そのために英語力がある転職者が有利になるという流れにあります。
転職に必要な英語力の目安
では、転職時にどのくらいの英語力が必要になるでしょうか。
ここでは日系企業と外資系企業それぞれの目安をチェックしましょう。
日系企業への転職の場合
日本企業への転職で有利になる英語力の基準は
英検準1級もしくはTOEIC750点以上です。
TOEICを運営する一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会の「上場企業における英語活用実態調査 2013年」によると、企業が中途採用社員に求める英語力は710点でした。
2013年時点で710点なので、現在ではさらに高いスコアが求められることが予想されます。
また、大学中級程度の英語力を証明できる英検準1級も、国内企業であれば英語力を評価してくれます。英検はTOEICとは異なり、スピーキングとライティング試験も課されるので、英語を使う国際部門などへの転職で有利です。
日系大手企業には、転職時のTOEICスコアを応募条件としている企業も多数あり、逆を言えばTOEIC750点以上があるだけで、日系大企業で働けるチャンスが広がっているというわけです。
例えば楽天株式会社は、日本企業ではあるものの公用語を英語とし、社員にはTOEIC800点以上を取ることを課しています。
外資系企業への転職の場合
次に外資系企業では英検1級もしくはTOEIC850点以上が目安です。
外資系企業では、共通言語が英語であることも珍しくありません。TOEIC850点以上のレベルは、ノンネイティブとして幅広いシーンに対応できる英語力とレベル分けされています。
TOEIC L&Rのスコアだけでは話すことは心配という人もいると思いますが、スコアだけ見れば外資系企業への転職も通用するレベルです。
また、英検1級は大学上級程度のレベルで、世界で通用できる英語力と位置付けられています。こちらも外資系企業で即戦力として働けるだけの英語力です。
TOEICと英検どちらを取得するべきか
ここで「TOEICと英検どちらを受験するべきか」という疑問が出てくるかと思います。
転職において、重視されるのは圧倒的にTOEICです。
実際に多くの企業が英語力の判定基準としてTOEICを採用しています。
そのため、これから受験を考えている人はTOEICを受けるようにしましょう。
なおTOEICの試験は年間に約10回ほどあり、全国各地で開催されています。
受験回数に関しても特に制限はありません。
詳しくはTOEICテスト日程をご確認ください。
実際の転職活動における英語力の判定
さて、転職に必要な英語力の目安が分かったところで、実際に企業はどのように転職希望者の英語力を判定するかについて書類選考から面接にかけてそれぞれの段階に分けて解説します。
TOEICの点数は最初の書類選考でふるいにかける基準
先ほどTOEICが英語力の目安という風にお伝えしました。
しかし、実際にTOEICを受けたことのある方ならご存知かと思いますが、TOEICの試験形式はマークシート形式のリスニングと読解です。
つまり、英語が話せなくても、ライティングとヒアリングの勉強を積み重ねることで点数を上げることは可能です。
そのため、TOEICの点数はあくまでも書類選考時点での判断材料程度に捉えておいたほうがよいでしょう。
とは言え、TOEICの点数がある程度なければどれだけ会話力があるとしても「英語によるビジネス会話ができない」と判断されてしまいますので点数が高いことに越したことはありません。
ですのでTOEIC攻略は有利な転職活動にはとても重要です。
面接時にコミュニケーション能力をチェックされる
英語でのメールの読み書きも重要な能力ですが、やはり最も重視されるのは、実践的な英語でのコミュニケーション能力です。
しかし、日本人の特徴としてTOEICの点数は取れても会話になると日常生活レベルでも困難である人が多いことを採用側は理解しています。
そのため、多くの企業は書類選考でTOEICなどの点数を参考に合否を判断した上で、
面接で実際の英語でのコミュニケーション能力を測るというプロセスを採用しています。
一般的に外資系企業の面接回数の目安は3回です。もちろん企業の規模によって異なることもありますが、一次面接は人事担当者、二次面接は各部署の上司、最終面接は役員を含む面接、という流れで進むことが一般的です。
一次面接や二次面接などの英語面接では、英語で意思疎通ができ、自分の経歴や強みについて話せるかを見られていることが多いです。この場合は、ネイティブレベルの英語力を求められているわけではなく、まずコミュニケーションが取れることが大切となります。
そして最終面接での役員面接で見られているのは単なる英語力ではなく、仕事内容への理解やスキル、知識、コミュニケーション能力といった複合的なものです。
日頃からグローバルな政治状況や経済状況などの情報を仕入れ、自分の仕事と結び付けて考えておく習慣と、その内容を英語で発信できる能力が求められます。
面接対策
それではここで実際の面接対策をいくつかご紹介します。
挨拶はお辞儀ではなく握手
挨拶は、お辞儀ではありません。握手をします。海外ではビジネスシーンで一般的に握手が交わされます。これは「中世の騎士の挨拶」がルーツとされています。
なお、握る力が弱々しいと、弱々しい印象を与えてしまいますので、ある程度しっかりと握ります。男性の場合、好印象を与えるにはある程度強く、女性の場合は弱々しくならない程度に力を込めることが大切です。
相手の手に触れるだけの握手は頼りない印象を与えますし、この人は私と握手をするのがいやなのかと思われかねません。
また、握手のときは、相手の目を見ることも大切です。日本人の場合、相手の目を見て話すことに慣れていませんので、慣れるまでは相手の鼻の下あたりを見るようにするといいでしょう。さらに握手のときだけでなく、面接中にもアイコンタクトをとることを忘れないようにしましょう。
最初は雑談からスタート
そして面接が開始しますが最初は雑談を交わすのが一般的です。これは互いの緊張を解くためのもので英語では「break the ice」と言います。内容としては「こちらは、すぐにわかりましたか」等の雑談からスタートすることが多いようです。
実は、この雑談も面接攻略において重要な役割があります。単にYes、Noだけの回答だけで会話が終了するのではなく、相手にも問いかけたり、会話をひろげることが大切です。聞かれた内容に一言プラスするだけで、面接官に良い印象を与え、良い雑談につながります。
自己アピールでは具体的な内容まで話す
面接で自分をアピールする際には長所、スキル、過去の実績など具体的な例を挙げ、その経験によってどういう貢献ができるかまで盛り込むようにしましょう。
「がんばります」「何でもやります」など抽象的にやんわりと受け答えるのは外資系では通用しません。できるだけ具体的に述べるようにしましょう。
積極性も大事な要素になります。そのためには会社について詳しく調べ、面接をする人についてLinkedInなどでチェックしておくといいでしょう。
外資系とは言え、何でも言っていいわけでない
外資系は何でもはっきり言ってよいと誤解している人がいますが、言ってよいことと悪いことはどこの世界にもありますので、注意が必要です。
転職歴がある場合は、なぜ前の会社を辞めたのかと必ず聞かれますが、前の勤務先や上司の悪口は厳禁です。どんな問いに対しても、ネガティブな答えは避けた方がよいでしょう。いくら有能でも、チームの一員として能力が発揮できなければ使えないという印象を与えてしまいます。
なお、面接ではたいてい最後に、「ご質問はありますか」と面接官の方から聞かれます。そのときはNoと言わないようにしましょう。応募先企業や業界に関する知識、職に対する意欲を示して、どうしても入社したいというメッセージを伝えるようにしましょう。
これらは事前に回答を準備しておくといいでしょう。
転職に必要な英語力の身につけ方
それでは実際に転職に必要な英語力を身に付けるにはどうすればいいでしょうか?
もちろん独学でも身に付けることは不可能ではありませんが、最近では様々な学習教材やスクールがあります。それらを使って効率的に進めることが転職活動をスムーズに進めるコツとなります。
ここでは転職に必要な英語力の効率的な学習方法について解説します。
英語アプリを使ってスキマ時間で学習
スキマ時間を有効に使って英語力をつけたい場合には「英語アプリ」がオススメです。
一般的に転職を考えている人は、ほとんどが会社員だと思います。そうすると、まとまった時間を確保して、一気に勉強するということが難しいです。
そのために通勤などの移動時間や休憩時間など、スキマ時間をどれだけうまく活用できるかが英語力を向上させるために重要となります。
スマホアプリは手軽にスキマ時間に利用できる、便利な現代の学習アイテムです。これを使わない手はありません。
最近では低価格ながらも質の良いアプリが数多くあります。
使い勝手や自分のレベルに合わせて、アプリを選定し、英語力向上の味方にしましょう。
おススメは「スタディ・サプリEnglish」です。
「ビジネス英語コース」や「日常英会話コース」など要望に合わせたコースを選ぶことができますが、その中でも「TOEIC対策コース」がおすすめです。
今の生活スタイルを維持しながら1回最短3分から勉強することができ、中学レベルの基礎からハイスコア対策も整えており、中にはわずか2ヶ月で250点アップしたという実績もあります。
今なら7日間無料でのお試しが可能となっていますので、まずは無料でレッスンを受けてみるのもいいでしょう。
< オススメ >
スタディサプリENGLISH(TOEIC対策コース)
スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)
英会話スクールで実践的な英語力を身に付ける
より早く結果にコミットしたいと考えている人は英会話スクールが効果的です。TOEICのみならず、日本人が苦手といわれる英会話能力を身に付けることができます。
英会話スクールはアプリや英語学習本と比較するとどうしても料金は高くなります。しかし、価格を払う分、やらなければならないと自分を追い込むことができるのではないでしょうか。
また、ネイティブ講師との対話や、英語意識が高い知り合いが増えるというのも、自分に良い刺激を与えてくれます。
おススメは「ECC外語学院」です。
業界最大手で全国各地に教室があり、目的に応じたコースを選択することができます。
またサポート体制にも定評があり、受講者の満足度が高いのもおすすめポイントです。
< オススメ >
ECC外語学院
オンラインによるレッスン受講
仕事が忙しくて教室に通うほどの時間の余裕が無いという方にはオンラインによる個別指導で英語力を身に付けるという方法があります。
特に最近ではコロナの影響もあり、オンラインでの英語学習のサービスが拡大しました。
気軽に始められておススメなのは「DMM英会話」です。
「毎日1レッスン」「25分」からスタートすることができ、様々な国籍の講師と会話することが出来ます。さらに料金も非常に格安で1レッスンあたり105円から始められます。
実践的な英語を格安料金で学べるという点で「DMM英会話」は人気があります。
< オススメ >
DMM英会話
また、上で紹介したECC外語学院もオンライン・レッスンを受けることが出来ます。こちらは目的に応じて幅広いコースを選べるのが特徴的です。
オンライン・コーチングにより徹底的に英語力をアップ
一方で「オンラインでも質の高いレッスンを受けたい」という方には「オンラインコーチング」がおすすめです。オンラインコーチングでは専属のコーチがまさに二人三脚で、現在の英語力を踏まえた上で到達したい英語レベルまで徹底的にサポートしてくれます。
このようなサービスで人気なのはオンライン英語コーチング「イングリード」です。イングリードでは英語学習者の目的・レベル・苦手分野などを専属コーチが分析・把握した上で、一人ひとりに合ったスケジュールから学習進捗までを管理し、短期間で英語力の向上に導くオンライン完結型での英語のパーソナルトレーニングが受けられます。
「短期間で英語力を最大限高めたい」
という方にはおすすめです。
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短期間で成果が出る英語コーチング【イングリード】
英語力を活かせる転職エージェントを見つけることも重要
また、英語力を身につけるとともに英語力を活かした転職に強い転職エージェントを見つけることも重要です。転職の際に企業との強い交渉を行ってくれる転職エージェントですが会社ごとに強みが異なっています。
せっかく英語力を身に付けたのにあまり良い条件や待遇で転職できないとなっては意味がありません。
ですので、英語力を身に付けると同時に英語力を英語力を活かした転職に強い転職エージェントを見つけてより条件が良い転職先を探していきましょう。
まとめ
以上、転職における英語力の重要さと転職に必要な英語力の身に付け方について解説してきました。
まとめると
転職の際に英語力があれば年収が大幅アップする可能性が大
英語力の目安としては日系企業であれば英検準1級もしくはTOEIC750点以上、外資系企業であれば英検1級もしくはTOEIC850点以上。今から受験するのであればTOEICが断然おススメ。
一方で実際にはTOEICの点数のみならず、日本人が苦手とされる英会話力やコミュニケーション能力を身に付けることも重要。
英語力の身に付け方にはアプリや英会話教室、オンラインコーチングなどを活用する
英語力を活かせる転職エージェントを見つけることも重要
となります。仕事しながら英語を学ぶというのはもちろんそう簡単なことではありませんが、色んな教材やサービスを利用しながら効率的に学んでいくことは可能です。
英語力を身に付け、転職を成功させ、収入UPを目指しましょう。