いま注目される「DX」の領域。転職市場においても、コロナ禍で求人数が減少する中でDX領域の求人は増加傾向にあります。ここでは、DX領域の転職市場動向とDX人材に求められるスキルや経験を解説します。
Contents
いま注目を集めているDX領域とは
2018年に経済産業省が「DX推進ガイドライン」を公表して以降、DXという言葉の広がりとともにDX推進の動きが活発化してきています。経済産業省の定義では、DXとは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」。
2020年はコロナ禍によりリモートワークやEC利用が大きく拡大するなど、働き方や生活様式が大きく変化したことで、企業のDX推進がさらに加速しています。
DX領域の転職市場動向
DXを推進しようとする企業の動きに合わせて、事業会社、支援会社、ツールベンダーなど各社でDX人材の採用が活発化。当社でも企業からの採用のご相談を数多く頂いています。また、各社とも良い人材を確保するため好条件が提示される事例も増えてきています。
DX領域で採用が活発化している業界
DX領域で特に採用が活発化しているのが、マーケティング関連のDXを推進するためのツール/システムを扱うベンダーと、コンサルティングファームや広告代理店などのDXを推進する支援会社です。それぞれの業界についてご紹介します。
DX推進のためのツール/システムベンダー
マーケティング関連のDXを推進するCDP、DMP、MA、CRM、AI、BI等のツール/システムの需要が拡大しており、各ベンダーが採用を強化しています。主にツールを導入するための営業、コンサルタントのポジションの採用が多くなっています。
DXを推進する支援会社(コンサルティングファーム、広告代理店 等)
DXを推進する支援会社、コンサルティングファーム(戦略コンサル、ITコンサル)や広告代理店(デジタルエージェンシー)の採用も活発化しています。支援会社は事業会社に対して、DX戦略・マーケティング戦略の策定から施策立案、各種ツールの導入支援、実行・検証まで様々なフェーズで支援を行っており、各フェーズで必要になる営業、コンサルタント、プロデューサー/ディレクター、ストラテジスト/プランナーの求人があります。
DX領域で採用が活発化している職種と求められる経験・スキル
採用が活発化している各職種について、求められる経験・スキルを解説します。
営業職
営業職は、受注前段階のコンサルティング営業活動をメインとして、プロジェクトの受注売上にコミットする場合が多いです。求められる経験としては、SIer、ベンダー、デジタルエージェンシーなどでセールスを行った実務経験です。多くの場合「3年以上」の経験が求められます。
DX領域の営業職に求められるスキル・経験
・コンサルティングファーム、SIer、ベンダー、デジタルエージェンシー等での3年以上の実務経験
・ツール/システムのセールスの経験
・論理的思考に基づく課題抽出力と提案力
・クライアントと良好な関係性を構築できる
・高いコミュニケーション能力/目標達成力/行動力
・該当領域における豊富な知見と経験
DX領域の営業職は前職でSIer、ツールベンダー、デジタルエージェンシーの営業職を経験していた方が多いです。
コンサルタント
コンサルタントは、ツールベンダーにおいてはクライアントの課題に応じて戦略策定~ツールの導入計画の策定などのコンサルティングを行う場合が多いです。コンサルティングファームや広告代理店では、クライアントの事業戦略に基づいたDX戦略策定、施策立案、体制・計画策定といった上流の戦略企画・要件定義フェーズのコンサルティングを行う場合が多く、ツールベンダーと比べると導入するツールの種類が多いなど案件のスコープが広くなる傾向があります。企業によって業務範囲が大きく異なりますので、応募の際にはそのポジションの担当業務・責任範囲を確認しておくことが重要になります。
DX領域のコンサルタントに求められるスキル・経験
・コンサルティングファーム、SIer、ベンダー、デジタルエージェンシー等での3年以上の実務経験
・プロジェクトの企画立案・提案ができる
・プロジェクトリーダーとしてクライアントと折衝ができる
・事業/マーケティング戦略に基づいたシステム/ツールの調査、提案、要件定義
・システムの開発、運用の実務経験
・該当の専門領域における豊富な知見と経験
DX領域のコンサルタントは前職でコンサルティングファーム(戦略コンサル、ITコンサル)、SIer、ツールベンダーのコンサルタントを経験していた方が多いです。
プロデューサー/ディレクター
プロデューサー/ディレクターは、DX戦略に基づいたツール/システムの導入や新規事業においてプロジェクト推進を行う場合が多いです。
DX領域のプロデューサー/ディレクターに求められるスキル・経験
・コンサルティングファーム、SIer、ベンダー、デジタルエージェンシー等での3年以上の実務経験
・ツール/システム導入の要件定義~実装~検証までのプロジェクトマネジメント(PM/PMO)経験
・プロジェクト計画の立案・推進
・導入前・導入後の改善提案
<ポジションにより>
・チームマネジメント(体制検討、構築)
・データ分析のスキル・経験
DX領域のプロデューサー/ディレクターは前職でコンサルティングファーム、SIer、ツールベンダー、デジタルエージェンシーのプロデューサー/ディレクター、PM/PMOを経験していた方が多いです。
DX領域で積極採用中の求人
DX領域で積極採用中の注目の求人をご紹介します。
ツール/システムベンダー系
支援会社系(コンサルティングファーム、広告代理店 等)
コンサルタント/営業職
ディレクター/プロデューサー
DX人材の年収相場
DX人材の年収相場は、経験・スキルによって大きく変わりますが、およそ700万円~2000万円程度です。近年ニーズが高まっているため年収相場は上がってきており、積極採用中の企業では条件を上げて人材を確保する動きが見られます。当社のご紹介実績でも転職によって大幅に年収が上がったケースが増えてきています。
DX領域で転職するには
DX領域で転職するには、DX領域または隣接する領域での実務経験が必要です。コンサルティングファーム、SIer、ツールベンダー、デジタルエージェンシーで3年以上の実務経験がある方は、企業のDX推進が大きく加速している今が転職を検討する良いタイミングかもしれません。
ただし人気のポジションは選考の基準も高いため、しっかりと対策することが必要です。まずは転職エージェントと一緒に自身のスキル・経験の棚卸しを行い、それに合った応募企業・ポジションの選定をすることが重要になります。また企業によって候補者に求める条件や選考のポイントは異なりますので、応募企業に合った形の書類対策・面接対策も必要です。
デジマージョブでは、DX領域の成長企業への紹介実績が多数あります。各社で現在募集中の求人、募集要項の詳細や選考の流れ・面接対策もお伝えできますので、DX領域への転職をお考えの方はぜひご連絡ください。あなたの志向性・スキル・経験に合った求人をご提案させて頂きます。