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(1)データサイエンティストとは
大量のデータ分析をして戦略を企てる、最先端の職業
ソフトウェアなどのツールが進化するに従って、「データサイエンティスト」という職種がクローズアップされるようになりました。2007年に「データサイエンス」という新語が登場し、データサイエンティストは、大量のデータをビジネスやサービス活用をするときに欠かせない職種の1つになりました。
仕事内容は「大量のデータ分析」ですが、比較的新しい職種なので、多くの企業に浸透しているわけではないのが実情です。具体的な仕事内容は、データ分析・分析結果のレポートとしてまとめ、そこから経営戦略や商品開発の提案なども行います。
例えば、ショッピングサイトなどからオススメ商品として私たちにレコメンドするものは、多数のユーザー分析から集めたビッグデータを元に選ばれています。そして、商品を買ったその瞬間にデータとして蓄積されていくのです。
そのデータを元に、アクセス数やユーザー分析し、新たな戦略を立てていくのが一般的な仕事の流れと言えるでしょう。
(2)データサイエンティストの年収はどれくらい?
年収1000万円以上も?データサイエンティストは売り手市場!
平均年収は700万円くらいです。高度な技術力や専門スキル、知識を必要とされるので、年収は高めです。
データサイエンティストという職種そのものがまだ新しいため、採用現場では売り手市場です。中には、1500万円くらいを稼いでいる人もいます。
(3)求められるスキル
機械学習や統計学、データ分析の知識やプレゼン能力も
スマホ1つで何から何まで揃う、便利な時代になりました。SNSでは、自分の興味とマッチするweb広告が自動配信され、自然と自分たちの生活の中に浸透していますが、これもデータサイエンティストがビッグデータを分析し、プロモーション戦略を立てた結果なのです。
ショッピング1つにしても、大量のデータを分析できるデータサイエンティストは、様々なスキルが求められるでしょう。扱う案件によって、必要とされるスキルは少しずつ異なってきますが、一般的には、社会人としての一般常識を持つビジネススキル・ITスキル・統計解析スキルが必要です。
ITの進化は急速で、データサイエンティストの定義もまだ明確にはありません。そのため、機械学習や統計学、データ分析の知識はもちろん、それらの知識が全くない人たちにうまく説明できるスキルが求められるでしょう。
(4)データサイエンティストになるには?
アナリストやコンサルタントなどの経験を強みに
データサイエンティストは、比較的新しい職種です。ですので、明確な定義があるわけではありませんが、元アナリストやコンサルタント、マーケッターなどの経験を経て転身する人も多いようです。活躍の場は大量にデータが存在する企業といえば、ソーシャルゲームサービスやwebサービスを提供する、主にIT系企業になります。
ビジネススキル・ITスキル・統計解析スキルの、いずれかのスキルに強みがあれば、データサイエンティストとして活躍し、どんどん成長していけるでしょう。コンサルタントやマーケティングリサーチ、SE、メーカーの技術開発者など、前職が強みになるケースも多々あります。
最近はデータサイエンスのニーズも高まっており、データ分析などを扱った講座も増えていますので、そういったところで学ぶのもよいでしょう。
(5)データサイエンティストのキャリアパス
最近、注目を浴びるグロースハッカーへの近道
データサイエンティストは様々な職業から活躍されている人が多いことも事実です。中には、ITとは全く無縁の業界から転職をして、活躍している人もいます。
データサイエンティストのキャリアパスとして、グロースハッカー(エンジニアとマーケッターのスキルを両方備えた職種、企業やサービスの成長を加速させる仕事)が挙げられます。データサイエンティスト同様、最近注目を集めている職業の1つです。今後、ますますニーズがある職業なので、その未来は明るいものと言えるでしょう。
また、IT企業のみならず、様々な企業から求められる、売り手市場の職業です。
(6)仕事の辛いところ
比較的新しい職種ならではのストレスも
データサイエンティストは、常に新しい情報や知識、技術を追っていかなければいけません。
大量のデータを分析し、ユーザー動向を示した上で、商品開発や経営戦略を立てたとしても、企業でも本当にビジネスに役立つのか理解できていないことも多く、「なかなか理解されない」という辛さもあるようです。
また、クライアントからの要望がいつまでも続いてしまい、1つの仕事のクローズが遅くなるなど、新しい職種ゆえの辛さもあるようです。