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(1)事業開発の仕事とは
その名の通り、新規事業を生み出す仕事
事業開発はそもそも海外発祥の概念であるため、「Business Development」略して「Biz Dev」と呼ばれたりもします。「事業開発」は読んで字のごとく新しい事業を生み出す仕事で、製品やサービスのうちで事業になりきっていない部分、何らかの不足がある部分を補完する作業を行います。といっても、一体どんなことをしているのか具体的にイメージすることは難しいのではないでしょうか。
アイデアを事業計画へ
市場調査やデータ分析を通じて事業の核となるアイデアをブラッシュアップし、コンセプトを組み立てる。組み立てたコンセプトを実際に展開するモデルを検討し、長期的な事業計画を立案する。以上が事業開発の基本的な流れです。
担う役割は企業の成長段階によって様々
企業やビジネスの規模が大きい場合には、上記のようなプロセスを経ることが一般的です。一方でベンチャー企業のように創業から日が浅かったり、比較的規模の小さかったりする企業では、事業をより迅速に実現できるようなプランが必要とされる場合もあります。事業の進行に伴って事業プラン自体が推移するとともに、創業期には調査や企画、成長期にはモデル構築、成熟期には事業の再構築など、企業の成長フェーズによっても求められる事業開発は変化していきます。
ミッションの実現に向けて
事業開発は既存事業の拡張・発展を求めて行われる場合と、新規事業を完全に一から立ち上げる場合とがあります。しかしどちらの場合も、それぞれの企業が掲げるミッションの実現に向けて動くという点では共通しています。
(2)事業開発のやりがい
上述のように事業開発は企業ミッションの実現に直結しているため、自分自身が企業の成長へ貢献していることをより実感しやすいポジションと言えるでしょう。また既存事業の不足部分を補って完成に近づけていくことで達成感も得られますし、自らが企画した新規事業を通じて企業の発展を目指すことのやりがいは大きいはずです。
(3)事業開発の年収はどれくらい?
経験や実績によるものの、インセンティブも充実
年収:600万円~1500万円程度
経営の根幹を担うため、高収入も見込める職種です。また事業の創出や拡大を目指している企業では、事業開発の年収が高めに設定される場合もあります。
年収の目安
国内事業会社 600~1000万円
外資系アドテク企業 800~1500万円
*当社調べによるもので、必ずしもこの限りではございません。
(4)求められるスキル
発想力と実行力
既存事業を拡張したり完全に一から新規事業を立ち上げたりするわけですから、発想力と実行力は欠かせません。何が課題となっているのか。またその課題を解決するためにどのような手法を用いるのが良いのか。そしていかにして周囲を巻き込み、そのアイデアを実行に移すか。分析したうえで行動に移す力が求められます。
コミュニケーション能力
やはりコミュニケーションスキルは欠かせません。自分自身が事業について持つビジョンを周りに伝え、様々な部署の意見を聞きつつ連携していく必要があるからです。そしてメンバーをまとめ上げるリーダーシップも、広義のコミュニケーション能力として重要です。
(5)事業開発になるには?
マーケティング経験は歓迎される
事業開発に携わるのに特別な資格は必要ありませんが、前職で実績を積んでいたり、マーケティングに携わったことがある場合には歓迎されるはずです。経験のある人材の方が即戦力になりやすいからです。特に、事業開発の一部を担当していただけではなく自ら企画・立案し、全体的なプロセスの経験がある人は高く評価されるでしょう。
(6)事業開発のキャリアパス
事業開発には総合的な力が要求されるため、多くのスキルを身に着けることができます。事業企画職の中でより自分に合った業種・企業を模索していくことも可能ですが、さらに上流の過程に携わりたい場合には経営企画を目指すことも可能です。企画能力を生かしてコンサルタント業を目指すという選択肢もあり得ます。