マーケティングオートメーション(MA)のスキルでワンランク上の転職を

マーケティングオートメーション(MA)のスキルでワンランク上の転職を

インターネットやスマートフォンの普及によって、マーケティング手法は従来のマスマーケティングだけでなく、消費者1人ひとりに対してアプローチできるようになり、one to oneマーケティングが重要視されるようになってきました。

 

マーケター視点で見ると、企業と消費者の接点やチャネルが多様化することでデータが分散する、パーソナライズしたコンテンツの提供はやりたいが人力では対応しきれない、と頭を悩ませているのではないでしょうか。

そんな悩みを解決し、より質の高いone to oneマーケティングを自動で行えるのがマーケティングオートメーション(MA)です。これを理解し、使いこなせるようになるとマーケターやコンサルタントとしての市場価値も高くなってきます。

 

今回は、マーケティングオートメーションの例として、顧客のデータ収集、分析によって顧客理解を深め、パーソナライズされたコンテンツを適切なタイミングで配信できるセールスフォース・ドットコムの「マーケティングクラウド(Marketing Cloud)」と、それを扱えるようになることで得られるメリットをご紹介いたします。

 

【1】マーケティングオートメーション市場が伸びている

マーケティングオートメーションは、2014年頃から日本でも注目されはじめ、2022年には600億円を超えるという予測もあるほど急激に市場規模を拡大しています。

その背景にはテクノロジーの発展により、オンライン上でのone to oneマーケティングができるようになったことや、最小限の人員や労力で高いパフォーマンスを出す生産性が重要視されはじめたことなどがあります。

 

大手を中心にマーケティングオートメーションを導入する企業は増えてきましたが、それに伴い不足していると言われているのが「マーケティングオートメーションを理解し、導入または運用ができる人材」です。

 

自身の市場価値を高め、マーケターやITコンサルタントとしてのスキルを向上させるために、マーケティングオートメーションを理解することがよりキャリアの選択肢を増やしてくれます。

 

【2】マーケティングオートメーション導入・運用スキルを身につけるメリット

マーケティングオートメーションはその性質上、企業におけるマーケティング活動のすべてを把握する必要があるため、導入段階ともなるとマーケティングの上流工程に分類されます。

ビジネスモデルやセールスプロセス、リードナーチャリングの方法に至るまで、あらゆる点を考慮し、仕組み化(自動化)を行うため高度なマーケティング知識が身につきます。

 

「よりマーケティングの上流工程に携わり市場価値を上げたい」「最新技術であるマーケティングオートメーションを扱えるスキルを身に付けたい」という方はマーケティングオートメーションを扱える仕事へと転職することも検討してみてはいかがでしょうか。

 

では、マーケティングオートメーションは実際何ができるのか。機能はもちろん製品によって異なりますが、今回はその中でもセールスフォース・ドットコムのマーケティングクラウド(Marketing Cloud)を例に紹介いたします。

 

【3】マーケティングクラウド(Marketing Cloud)って何?

 

マーケティングクラウド(Marketing Cloud)は、CRM/SFAの分野でシェア世界一を誇るセールスフォース・ドットコムが提供するマーケティングオートメーションツール。
少し言い換えるとマーケティングプラットフォームという位置づけです。

「顧客を理解する」「顧客とつながる」「顧客に寄り添う」といった3つの視点で、マーケティング活動をサポートするさまざまな製品を内包しています。

 

主に通販サイトや全国に渡って店舗を展開しているような膨大な数の顧客を対象としたBtoC向けビジネスに利用される製品で、カスタマージャーニーの計画から、顧客1人ひとりのデータ管理、分析、そして行動履歴や購買履歴から次に有効なマーケティング活動のサポートまでしてくれます。

また、タスクのほとんどを自動化できるため、人力では難しいパーソナライズされたコンテンツを自動で配信するなど、マーケティング効果とマーケターの生産性の向上にも大きく効果を発揮します。

 

【4】セールスフォース・ドットコムについて

マーケティングクラウド(Marketing Cloud)の機能説明の前に、セールスフォース・ドットコムについて少し紹介します。

セールスフォース・ドットコムは、1999年にアメリカのカリフォルニア州で設立されたクラウドコンピューティングサービスを提供する企業で、日本では東京、名古屋、大阪、福岡にオフィスを展開しています。

 

顧客データの統合管理や活用の重要性にいち早く気づき、創業当初から主力製品であるCRM(顧客関係管理ツール)やSFA(営業支援システム)を開発、提供してきました。

特徴としてセールスフォース・ドットコムのその他プラットフォームとの連携機能が優れており、マーケティングクラウド(Marketing Cloud)やセールスクラウド(Sales Cloud)との連携によって企業活動におけるさまざまな業務そのものを統合できるといった特徴を持っています。

 

セールスフォース・ドットコムは2024年までにあらゆる職種で最大2,000人を増員すると発表するなど、採用に力を入れているので、マーケティングクラウド(Marketing Cloud)をはじめ、セールスフォース・ドットコムの製品に興味があったり、よりマーケティングの上流に関わりたいという方はぜひデジマージョブにお問い合わせください。

 

【5】マーケティングクラウド(Marketing Cloud)で顧客を理解する

one to oneマーケティングの基本はまず顧客を知ること。企業はさまざまなチャネルでつながる顧客の行動や購買活動から顧客理解を深め、1人ひとりに合わせた最適な顧客体験を提供することが求められています。

マーケティングクラウド(Marketing Cloud)には、顧客データの収集、管理、分析に役立つさまざまな機能が内包されています。そのなかの主な機能をご紹介します。

【5-1】Salesforce DMP

Salesforce DMPは、さまざまなマーケティング活動で得られた顧客のデータを統合、分析、活用するためのデータ管理プラットフォーム。

顧客が複数のデバイスを使っていたとしても、行動パターンなどから同一ユーザーとして予測することで、チャネルやデバイスにとらわれない広告配信などができるようになり、one to oneによる高いマーケティング効果を発揮します。

また、後述する製品「Einstein」のデータソースとして活用することでより効果的なオーディエンスの開拓も可能です。

【5-2】Audience Builder

Audience Builderは、ターゲットの管理とセグメンテーションを行うためのツールです。

顧客の属性やメールの開封履歴やWebの閲覧履歴、商品の購入履歴といった顧客の行動によってセグメンテーションを行うことができます。

例えば、メールの開封率が高いが商品の購入に至っていないユーザーのターゲットリストなど作成することで、その層に限定したキャンペーンを実施するなど、より細やかなマーケティング活動をサポートします。

【5-3】Google アナリティクス 360 連携

マーケティングクラウド(Marketing Cloud)は、多くのマーケターに利用されているGoogleアナリティクスとの高度な連携もできます。

Googleアナリティクス 360のキャンペーンデータをマーケティングクラウド(Marketing Cloud)上で表示させたり、逆にGoogleアナリティクス 360にデータを読み込ませてオーディエンスを作成できたりと、相互間のデータ共有でクロスチャネルの顧客分析が可能となります。

 

【6】マーケティングクラウド(Marketing Cloud)で顧客と繋がる

顧客が好むチャネルは1人ひとり異なり、購買や利用のタイミングももちろんバラバラです。

画一的なキャンペーンではなく、最も効果を発揮するチャネル、コンテンツ、タイミングでアプローチすることが重要ですが、膨大な数の顧客に対して人力でそれを実施することは難しいでしょう。

それをサポートしてくれるのがマーケティングクラウド(Marketing Cloud)です。

【6-1】Journey Builder

Journey Builderはカスタマージャーニーの設計とマーケティングオートメーションを実現し、質の高い顧客体験を提供できる製品です。

先述したSalesforce DMPをはじめ、さまざまなデータやチャネルを組み合わせ、直感的な操作でカスタマージャーニーを作成できます。

例えば、顧客が特定のページを閲覧したらメールを送信する、店舗の近くを訪れたらクーポンをプッシュ配信するなど、手動でやっていては対応しきれない、顧客の行動に応じたマーケティング活動を自動化してくれます。

【6-2】Email Studio

Email Studioは直感的な操作で効果的なhtmlメールを作成、配信できる製品です。

ドラッグ&ドロップにより、パズル感覚でコンテンツを組み合わせていくだけでhtmlメールが作成できるだけでなく、顧客の行動履歴などに応じてコンテンツを自動的に反映できるレコメンデーションなどの機能もあるため、大規模なメールキャンペーンでは不可能な、1人ひとりに合わせたメールコンテンツのカスタマイズを実現でき、より効果的なメールマーケティングが可能です。

【6-3】Mobile Studio

Mobile Studioはさまざまなモバイルアプリと連携し、顧客の行動に合わせてプッシュ通知などでアプローチができます。

位置情報を利用し、指定した地図上のエリアの中に入ったり、出たりした際にプッシュ通知を送るといった機能も。

モバイルアプリのなかでも、日本で圧倒的なシェアを誇る「LINE」と連携でき、顧客1人ひとりに合わせてスタンプ付きメッセージを配信するといったことも可能です。

【6-4】Social Studio

ソーシャルメディアでの評価は企業のブランドを左右し、重要なマーケティング指標にもなります。

Social Studioは、さまざまなソーシャルメディアと連動し、企業名などの特定のキーワードでの投稿を集めるソーシャルリスニングや包括的な投稿管理などができるため、分析と管理の手間を削減。
より効果の高いソーシャルメディアマーケティングを計画できます。

主な機能として、より精度を高めるために各投稿を自然言語処理によって分析し、スパムの排除を行う「Einstein Social lnsights」や画像解析によって関連する投稿かどうかを判断する「Einstein Vision for Social」があります。

【6-5】Advertising Studio

Advertising Studioは、オンライン広告とCRMの連携を行い、効果的なオンライン広告の出稿をサポートする製品です。

主に連携できるオンライン広告は、Facebook、Instagram、Twitter、 LinkedInなどで、Advertising Studio上から広告を作成・ 配信が可能です。

効果測定を行い、パフォーマンスの高い広告やキャンペーン設定を自動で反映するなど、自動化できる部分も多くオンライン広告管理の手間を省くことができます。

【6-6】Analytics Builder

キャンペーンやエンゲージメントのパフォーマンスを視覚化でき、カスタマージャーニーの最適化を行うAnalytics Builder。

ダッシュボードを作成でき、メールやモバイルなどのさまざまなチャネルでの顧客の行動をトラッキングし、リアルタイムで反映できます。

顧客の行動を総合的にみることで新たなマーケティング目標の設定、より効果的なカスタマージャーニーの設計に役立ちます。

【6-7】Web Studio

Webマーケティングに高い効果を発揮するのがWeb Studioです。
Webサイトを訪れた顧客の興味や関心に応じてパーソナライズされたコンテンツを提供できます。

Web Studioの機能の1つ、CloudPagesは、デザイナーやコーダーでなくとも簡単にランディングページなどを作成でき、顧客のプロファイルに合わせて案内するなど上質な顧客体験を提供できます。

【6-8】Content Builder

Content Builderは、チャネルやチームを跨いでのコンテンツの共有や確認、承認フローの構築などが可能な製品です。

大規模なマーケティングともなると、コンテンツの量や関わる人数が多くなり確認や制作に時間がかかります。

最適なアプローチのタイミングを逃さないために求められるのは迅速な配信。
Content Builder内で配信予定の画像やメッセージの共有、マーケティング責任者への確認、承認フローを設定することで円滑なコンテンツ配信が可能となります。

 

【7】マーケティングクラウド(Marketing Cloud)で顧客に寄り添う

情報に溢れる現代では、顧客は誰に向けたのかわからない画一的な情報よりも、自分の興味関心にパーソナライズされた情報を求めています。

マーケティングクラウド(Marketing Cloud)は、人工知能(AI)「Einstein」で包括的なデータソースをもとに、顧客の行動や購買履歴に合わせてチャネルやレコメンドのタイミングを調整してくれます。

【7-1】Einstein

Einsteinはマーケティングクラウド(Marketing Cloud)をはじめ、Salesforceのさまざまなプラットフォームで活用できる人口知能(AI)。

Salesforce DMPをはじめとしたさまざまなデータソースから顧客の行動を予測し、最も効果的でパーソナライズされたメッセージを適切なオーディエンスに配信できます。

マーケターの手動では対応しきれなかった顧客に合わせたアプローチや膨大なタスクを自動化でき、マーケティング活動のスピードと効果を高め、より顧客とのエンゲージメントを深いものにできます。

 

【8】マーケティングクラウド(Marketing Cloud)を扱う仕事に就くには

ご紹介したように、マーケティングクラウド(Marketing Cloud)はone to oneマーケティングに必要なさまざまな機能を持ち、一元化された顧客のデータソースをもとにマーケティングオートメーションにより最適なタイミングでアプローチしてくれるマーケティングツールです。

 

これを扱うためには、すでに導入している企業に入って運用を学ぶ、マーケティングクラウド(Marketing Cloud)を販売するITコンサルティング企業に入るなどの方法がありますが、やはり一番知識を身につけ、最新の情報を得ていくためには直接ベンダーに入ることです。

 

セールスフォース・ドットコムでは、現在マーケティングクラウド(Marketing Cloud)アカウントエグゼクティブ(営業)を積極的に募集しています。

要件は大手または中小企業向けITソリューションの営業経験かコンサルティング経験が5年以上。

業務内容は大手・中小企業向けにマーケティングクラウド(Marketing Cloud)を活用したクラウドソリューションを提案することです。

 

 

顧客となる企業のビジネスモデル、業務フローを理解し、マーケティングクラウド(Marketing Cloud)を使って課題を解決するという仕事は、マーケティングオートメーションの知識を深め、あなたの市場価値を大きく上げてくれるはずです。

 

 

デジマージョブではこのマーケティングクラウド(Marketing Cloud)を扱うセールスフォース・ドットコムのアカウントエグゼクティブ(営業)の求人を取り扱っています。

「マーケティングクラウド(Marketing Cloud)のことをもっと知りたい」「マーケティングオートメーションのスキルを身に付けたい」という方は、ぜひデジマージョブの利用をご検討ください。

 

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