転職活動の最終面接について~位置づけや質問例~

転職活動で内定を得るためには、面接を複数回通過する必要があります。何回面接をするか、一次・二次・最終面接はどのような位置づけにしているか、これらは会社によって大きく違います。しかし、どのタイミングで、何に注意して面接に臨むべきか。また、どのような準備・対策をするべきかは、大体の企業で共通しています。

特に最終面接は非常に大事な面接です。一次・二次面接とは位置づけが異なりますので、それをしっかり理解した上で対策しておく必要があります。今回は、そんな転職活動の最終面接について、各タームでの位置づけや注意点を踏まえお話します。

一次・二次・最終面接と複数回面接をする理由は?

中途採用の面接は、二次面接を最終面接とする企業が多いです。但し、企業によっては三次・四次と行うケースもありますし、「次回が最終面接です」と言っておいて、「確認したいことがあるので、もう一度だけ面接をさせてください」という場合もあります。その理由とは、「確認したかったことが確認しきれなかった」や、「まだ不十分な回答であったので最後に確かめたい」という理由が挙げられます。

つまり、各タームで企業が「確認したい事」が違うということになります。面接の回数が違う点も、企業が見極めたい事が多い場合や、見極める人を多くした場合には自ずと面接回数は多くなります。

一次面接で企業が確認したいこと

一次面接で企業が確認したいことは、基礎的な社会人としてのモラルです。例えば、言葉遣いやビジネスルールなどの最低限のマナーや、会話のキャッチボールなどのコミュニケーション能力です。勿論それだけではなく、志望動機や退職理由なども聞きますが、それらは職歴書に書いてある内容でもあるので、何を答えるかはある程度予想出来ます。それよりも、面接をしていく上で、その人自身を知り社会人としてのモラルやコミュニケーション能力、言い換えると「人柄」を主に見ます。

一次面接の担当者は人事部の中でも若い社員が担当するか、現場社員の若手が担当する場合が多いです。その若手社員から見て「この人と一緒に仕事をしたい」と思わせるモラルが必要になります。

二次面接で企業が確認したいこと

二次面接は一次面接からもう一歩踏み込んで、「入社後に活躍できるか?」という点を企業は確認します。二次面接の担当者は、入社後の直属の上司や、関連部署のマネージャーなど管理職の場合が多いです。二次面接が最終であれば、役員クラスが同席する場合もあります。
その管理職である面接官が、「この人を部下にした時にパフォーマンス高く働く事が出来るか」という点を見極めるので、一次面接よりも「何故?」という突っ込みが厳しくなります。

最終面接で企業が確認したいこと①

最終面接では、「本気度」を企業は見極めます。最終面接では面接官として、役員・社長が出てくるケースが多いです。勿論、前項の二次面接が最終の場合は、この「本気度」は二次面接で見極められます。

本気度とは「入社意欲」と「継続意欲」です。内定を出したものの辞退されてしまったら、採用活動にかけたコストと時間が無駄になってしまうので、「本気で入社したいか」という点を確かめます。一方で、入社後に本当にパフォーマンスが高く仕事が出来、働きつづけるかという「継続」という観点でもジャッジをします。これは、本気度という観点の他に、風土に合うか?なども同時に見極めます。

最終面接で企業が確認したいこと②

最終面接で企業が確認したいことは、前項の「本気度」以外にも、もっとシビアな事があります。それは、「人件費に見合う人材か」というコスト面での判断です。社員を一人雇うことは、その人に掛かる様々な保険料や設備費用、備品代など、その人の年収と程度のコストを会社が負担します。

つまり、企業として「内定」を出すということは「大きなコストを今後払い続ける」ことへの決断とも言えます。当然、社長や役員は経営者視点が非常に強いので、そのコスト面の値踏みも最終面接では重要な確認ポイントになります。

転職活動の最終面接で良く聞かれる質問例

転職活動は新卒採用の時と同様、ある程度選考過程がハッキリしています。「次回が最終面接になります」や「○○日までに適性試験を受けて下さい」などのように、次の予定がハッキリと伝えられる事がほとんどです。適性試験の時も、一次面接も、勿論準備や対策は必要になります。ただ、最終面接に関しては、企業側も転職希望者自身も検討確度が高まっているので、より一層の準備・対策が必要になります。

そんな最終面接で良く聞かれる質問例をご紹介しますので、これらを確認し、自分の言葉で話せるように準備をしておきましょう。最終面接では、上述したように「本気度」を確認します。それは「熱意」や「情熱」もそうですが、一番大事なのは「考えをキチンと深掘り出来ているか?」です。

以下のような質問に関して、考えが浅い答えだと、表面的には入社意欲が感じられても不合格の場合があります。それは、将来のビジョンも入社後のビジョンも描いていない浅い考えのまま入社されても、高いパフォーマンスを発揮できない上に離職の可能性も高まってしまうからです。

最終面接の対策を立てる時には「考えを深堀する」ことを意識してみてください。

「退職理由を教えてください」
前職の退職理由に不自然な点や、一次・二次面接の時と矛盾がないかを見られます。また、家庭や個人に事情があるにも関わらず、それを隠していないかという点も深く聞かれることがあります。
ネガティブな理由であることが必ずしもNGなワケではありませんが、何かネガティブな理由があった時は「それは本当に転職しないと解決できないのか?」を深く考えましょう。

その点を深く考えずに答えてしまうと、「それは努力次第で何とかなるのでは?今の会社でも別に問題ないのでは?」「うちの会社に入社しても同じようなことを思うのでは?」と面接官に思われてしまうと、厳しい結果になります。

「志望動機を教えてください」
これも前項と同じく、一次・二次との面接と矛盾点がないかを見られます。更に、大事なことは「入社後のビジョン」を持っているかどうかです。応募要項にある仕事内容だけを見て「○○という仕事に興味があるので・・・」という理由だけは危険です。

大切なことは入社してから5年後、10年後、具体的に何をしていたいかを明確にすることです。その入社後のビジョンがあるかどうかが、高いパフォーマンスを発揮できるかどうかに繋がってくるからです。

最終面接で聞かれる「逆質問」に関して

最終面接では最後に「何か聞きたいことはありますか?」という逆質問をされることが多いです。本当にその会社に入社したければ、最終面接で社長や役員などに、この機会に聞きたいこともあるはずです。それ故、「何もありません」という回答や、あまり考えず思い付きで出た質問をする事は避け、キチンと準備しておきましょう。

以下が回答の一例になります。共通している点は「社長・役員に聞く意味がある」「入社したいという気持ちがある」という点です。
・会社を経営する上で一番大切にしているものは何ですか?また、それは何故ですか?
・新しいビジネス領域や新規事業などは今後考えていますか?
・今までで一番の成功(失敗)体験を教えて頂けますか?
・今の社員に一番足りないと思うことはなんですか?

最終面接で逆質問をする際の注意点は、ホームページや会社案内のパンフレットに記載されているようなことは聞かないという事です。最低限ホームページの企業理念や社長メッセージ、採用ページなどはチェックしておかないと意欲が疑われてしまいます。

最終面接だからと気を抜かない
新卒採用の場合は、最終面接を顔合わせ程度の位置づけで行う企業も多いですが、中途採用の場合は顔合わせの意味合いで行う事は少ないです。
上述しているように、最終面接で企業が確認したい事をしっかりと理解し、質疑応答のシミュレーションをしておきましょう。最終面接で出てくる社長や役員クラスは、一次、二次面接の面接官よりも一枚も二枚も上手なので「深く考える事」を意識することが重要です。

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