「スキル&トーク」でキャリアアップを目指す

「スキル&トーク」でキャリアアップを目指す

日夜その幅を広げているIT業界。会社によっては、IT業界未経験者でも採用をしている場合も多い。営業職、事務職などの他職種からソフトウェアハウスなどのIT業界に入り、キャリアアップを目指そうと考えている人も多いだろう。

初心者で入社ができるということは、努力次第でITコンサルタント、大手SIerのSEに転職するチャンスもあるということだ。ただし、IT業界は若さが必要とされる分野でもあり、転職するなら早いうち、もっと言えば20代のうちが良いと言われている。プログラムが書けるだけでは通用しない分野でもあるのだ。

初心者に必要なのは「柔軟さ」

では、初心者が転職を優位に進めるにはどうすればいいだろうか。IT業界は日夜進歩を続けている分野でもあり、日系のSIerはそこまで高いスキルは求めていない。たとえ30歳を過ぎていても、特別に専門性が高いプログラミングスキルを求められないことだってある。他業界と同じように、転職歴や転職理由を気にするところが多いくらいだ。
そんなIT業界で重要なのは「柔軟さ」。SIerでは、クライアントによっていつ、どこで仕事内容が変わるかわからない。融通が利いたり、柔軟にものごとに対処できる人材を求めているのだ。そのため、他職種などで色々なことを幅広く経験していたりするならポジティブに受け止めてもらえるだろう。

「なんでもやります！」の努力タイプ

IT業界で生き残りたいなら、「それなり」の緩さを身につけるのも大切だ。デジタル領域で成功しているのは、専門性が高い、スキルを持った人間だけではない。実は、「プログラムもそれなり、設計書もそれなり」と言ったタイプが多いのだ。
SIerは言ってみれば「泥臭い」努力家が好きだ。自分の得意分野に執着するよりも、さまざまな分野にトライする姿勢を持たなければいけない。「できません」ではなく、「やってみる」という気持ちが大切だというわけだ。

マネジメント能力が第一のコンサルティング会社

コンサルティング会社で成功したいなら、マネジメント能力を持たなければいけない。技術に関する知識やスキルだけではない、マネジメントに関する実務経験をアピールするのだ。プロジェト経験を重ね、「評価されるポジション」での勤務経験をアピールするのである。開発であれば少人数であってもチームリーダーをやっている、モジュールがある場合はモジュールのリーダーをやっているといったように、ポジショニングを考えるべきだ。マネジメント経験が少ない場合でも、経験に基づくビジョンを語れるように最低１つはアピールできる経験を作ろう。

IT業界で最も重要な「コミュニケーション能力」

SEとして生きていくのであっても、ITコンサルタントになるのであっても、共通して重要なことがある。それが「コミュニケーション能力」だ。どんなに優れたスキルを持っていても、面と向かって話すことが苦手な人は弱い。優れたプログラマの中にも、コミュニケーション能力が低いために機会を失っている人間も多いのだ。
また忘れがちなのが「文章能力」である。履歴書やポートフォリオで「読ませる」文章を書くことができれば、それだけで転職が成功することだって多い。面接では緊張もするため、饒舌に話したり冗談を言う必要はない。しかし、話の筋がきちっと通っていて、話す相手の「聴く気持ち」を削がない喋り方を意識しよう。
「話す」「書く」といったスキルは一見IT分野で必須とされるものではない。しかし、転職や実務においてはコミュニケーションは必須である。「スキルだけ」では、成功できない世界なのだ。