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PEST分析とは?
PEST分析とは、企業を取り巻く外部環境について「Politics(政治的要因)」「Economy(経済的要因)」「Society(社会的要因)」「Technology(技術的要因)」の4つの観点から分析を行うフレームワークで、主に経営戦略の策定やマーケティングの際に活用されています。このPEST分析はマーケティングに関する研究の第一人者であるフィリップ・コトラー教授が提唱したもので、その著作の中で「調査をせずに市場参入を試みるのは、目が見えないのに市場参入をしようとするようなもの」というように、環境分析の重要性を強調しています。成功した企業や大ヒットした商品というものは、世の中の変化やトレンド・流行をうまく味方につけています。
つまり、企業の成功には時代の流れを読み解く外部環境分析が欠かせないのです。
PEST分析の4つの観点
それでは4つの観点について、詳しく見ていきましょう。
①Politics(政治的要因)
ここでは、法規制や税制など市場の変化に影響を及ぼすものに注目します。具体的には、「法律の制定」「規制緩和・規制強化」「減税・増税」等に注目していきます。例えば、2017年には一部の商品を除いて消費税の税率が10%に上げられる予定ですが、この「消費税増税」を政治的要因の一つとして外部環境要因に盛り込んでおくのです。
②Economy(経済的要因)
ここでは、景気動向や経済成長の動向といった価値連鎖に影響を及ぼすものに注目します。具体的には、「経済成長率」「消費者物価の動向」「株価の動向」等に注目していきます。例えば、アベノミクスによる積極的な金融政策の結果、株価は一時期の低迷状態を脱しましたが、世界的な株安の影響を受けて株価は伸び悩んでいます。このような経済的な動向を外部環境要因として織り込んでいきます。
③Society(社会的要因)
社会的要因としては、主に人口動態の変化等の需要構造に影響を及ぼすものに注目していきます。具体的には、「人口動態」「人口密度」「少子高齢化」「インバウンド観光客数」等の項目に注目します。例えば、人口動態について見てみると日本の総人口は2011年ごろから減少に転じています。社会的要因の一つとして「人口減少」を盛り込んでおき、後々のステップでどのように対応していくかを検討していきます。
④Technology(技術的要因)
ここでは、ITや新技術開発・特許等の企業の競争力に影響を及ぼすものに注目します。具体的には、「IT」「イノベーション」「特許」等に注目していきます。特に近年はIT技術の進歩・活用が目覚ましく、スマートフォンやタブレットが広く普及しています。これらを技術的要因として盛り込んでおき、自社の戦略を検討する材料にしていくのです。
注意すべき事項
このPEST分析を行う上で注意すべき点は、要因として取り上げようとすれば無限に広がってしまうという点です。そのため、「どのような企業にでも当てはまる要因」「自社にとって強く当てはまる要因」に注目していけばよいでしょう。
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